富士


スポンサーリンク

2010年01月18日

静岡県警富士署は2010年1月16日、知人宅の玄関をこじ開けて侵入し、家人を殺害した容疑で無職の稲毛勝則容疑者(46歳)を逮捕した。

容疑は、2010年1月15日22時ごろ、富士市鈴川町に住む稲毛勝則容疑者が静岡県富士市厚原にある建設業者の知人(以下、Wと記す)宅の玄関をパールで破壊して家宅侵入し、所持していた包丁(刃渡り15センチ)で、寝室にいた建設業者Wさんの妻(32歳)の胸などを刺して殺害したというもの。
家にはWさん(32歳)は出張中でいなかったが、中学1年の娘と小学4年の息子がいたものの、二人に怪我などはなかった

稲毛容疑者は警察に出頭したため、既に逮捕済となっている。

稲毛容疑者は2006年頃にWさんの会社に一週間ほど勤めていたといい、Wさんに恨みがあった模様。ただ「(Wさんに)恨みがあって殺そうと思ったが、いなかったので誰でもいいから刺した」などと供述しているらしい。

この稲毛容疑者、実は2006年にもWさんを殺害しようと刃物で遅い殺人未遂容疑で逮捕されたことがあり、執行猶予付きの有罪判決を受けていた。そしてその保護観察処分が終了した矢先の事件発生となっていた。


大きな地図で見る

関連する新聞記事は次の通り
<産経新聞>
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/100116/crm1001160155009-n1.htm


最悪の部類に属する殺人である。何がといえば枚挙に暇がないが、順番につけていくと、第一には、前回殺人未遂容疑で有罪確定したが執行猶予がつき保護観察期間が終了した直後に殺人事件を起こしたこと。第二には、恨みの対象に関係のない面識がないだろう妻を殺害したこと。第三には、誰でもいいから殺そうと思ったこと。第四には、三年以上前に解雇されたことを恨み続けていること。

殺人未遂を犯した人間が、恨みを忘れることがないとすれば、被害者にとっては地獄である。刑期をいつ終えるかわからないし、この男のように執行猶予がつけば尚更だろう。

そして恨みを忘れることができなかった人間を、なんの制限もなく社会に解き放つというのは日本社会の欠陥と言わざるをえないだろう。
これでは命の保証はないために被害者は自主的に現在の生活を放棄し、姿を隠さないといけないということではないか。

それでも一定の人の共感が得られるような理由がある敵討ち(親や子、恋人の敵打ちとか大金をだまし取られたとか)ならば、あくまで犯罪者としつつも、同情が得られないとも言えないこともあるまいが、今回の事件はまったく理不尽きわまる動機である。会社を一週間で解雇(当然法で定められた試用期間中だろう)されたことをここまで恨まれるというのは、あまりにも同情の余地など考えにくい。

しかもこの容疑者は今度こそ死刑(か恩赦なき無期懲役)にならない限りは、今度刑期を終えて社会に出てくることがある限りは、恨みの対象のWさんは健在なので、いつまでも恐怖感が抜けないだろう。自分ではなく妻が殺されたというのも大きい。

社会ではどのような些細なことでもいつなんどき恨みを買うかわからないとはいえ、この事件は実質無差別殺人も同然であり、あまりにも理不尽と言わざるをえないだろう。



関連リンク
静岡県警
富士市で数件の大事件が16日に!!(合わせて3件の大事件が発生したことを報じる余所様のブログ記事)
退職時トラブルが、殺人事件にまで発展(退職時のトラブルという観点から事件を見ている余所様のブログ記事)
一週間でクビになった恨みで粘着、ついに社長妻殺害(一週間で馘首で恨みという点から本事件を述べた余所様のブログ記事)
富士市(静岡県)の安全情報:火災,交通事故,犯罪etc

pat_news at 12:23コメント(0)トラックバック(0) 
記事検索
スポンサーリンク
最近のコメント
ブログランキング